当院が提唱する0期治療
0期治療とは?
予防矯正治療(0期治療)は、 お口の悪癖を簡単なトレーニングなどにより改善していくものです。
3~12歳頃は、初めて歯科医院に通院する時期です。不安を抱えているお子さまも多いので、お子さまの意思を尊重しつつ、簡単なトレーニングや装着に痛みを伴わないマウスピースの使用など、取り組みやすいものから始めていきます。
頑張って治療した結果、綺麗な歯並びを手に入れられたという成功体験を掴んでいただき、矯正治療終了後も積極的に歯科医院を受診してお口の健康を維持していただけるように努めています。
お口の悪癖が将来に影響しないように、3~12歳の成長期から改善していくことをお勧めしています。治療開始が遅れた場合、抜歯が必要になるなど治療の難易度が上がり、患者様にも負担がかかってしまいます。そのため、最初に予防矯正の重要性について理解していただきたいと考えています。
歯科矯正について学ぶのは早ければ早いほど良いです。お子さまのお口の状態、身体面・精神面の発育に応じて、最適な治療開始時期をご案内します。まずは、お気軽にご相談ください。
お口の悪癖がもたらす影響
舌が正しい位置に収まっていない、または口呼吸になっている場合、舌の筋肉が正常に発達せず、特定の発音(さ行・た行・ら行)が難しくなったり、舌が徐々にのどに入ってしまい、いびきをかくようになったりします。
また、ゲームやスマホ、食事など姿勢の悪い状態が習慣化すると、気道が圧迫され、口呼吸の原因となります。
口呼吸では、浅く速い呼吸になるので、十分な休息がとれず、集中力の慢性的な低下、持久力の低下、睡眠不足に繋がります。
お口の悪癖は、口内だけでなく、全身にさまざまな悪影響を及ぼします。
当院の取り組み
当院では、お口の悪癖を改善し、歯並びを整えることで適切な発育をサポートしています。この取り組みにより、将来の抜歯の可能性、矯正治療で起こりやすい「後戻り」の可能性を低くすることが期待できます。
また、通常の矯正治療のように痛みを伴うことがなく、治療器具を常に装着していただくこともありません。
お子さまが将来歯並びで困らないように、0期治療をお勧めします。
予防矯正のメリット
痛みが少なく、お子さまが受け入れやすい
一般的な矯正治療は、ワイヤーを使って歯を移動させます。この方法では外部から力をかけて歯を移動させるため、痛みを伴うことがあります。一方、お子さまの成長期に行う予防矯正は、歯を移動させることはないため、痛みはほぼありません。最初は若干の違和感を感じることもありますが、1~2週間ほどで馴染んでいきます。
矯正装置が目立たない
矯正治療の装着に抵抗を感じる方も多いでしょう。装置が目立つため、お子さまがからかわれたりいじめられたりしないか心配な方もいらっしゃるかもしれません。しかし、予防矯正で用いられる装置は日中1時間と就寝時の装着でよいため学校生活への影響もなく、取り外しも簡単です。
美しい顔立ちへ導ける
上顎は頭蓋骨と繋がっており、上顎の発達に伴って頭蓋骨のバランスも整うため、顔立ちに大きく影響します。大人になると骨が成長しなくなるため、矯正治療により歯並びを整えたとしても、顔立ちに大きな変化はありませんが、成長期から予防矯正に取り組むと、上顎が正しく発達し、美しい顔立ちを手に入れることが期待できます。
免疫力がアップし、全身の健康に繋がる
予防矯正のメリットの中で、最も注目すべきなのが口呼吸の改善です。口呼吸から鼻呼吸に移行すると、お口の健康だけでなく、全身にも良い影響が現れます。現在、お子さまの約70%は口呼吸になっていると言われています。口呼吸が続くことでこのような多くの障害をもたらします。
ウイルスに感染しやすく、風邪の発症リスクが高まる 口臭、虫歯、歯周病に繋がる 集中力が低下する 顔の筋肉が正しく発達しない いびきや睡眠時無呼吸症候群を引き起こす
予防矯正を行って上顎が適切に発達すると、鼻腔が拡張して鼻呼吸を行いやすい状態となります。鼻呼吸になると免疫力が向上し、喘息やアトピー性皮膚炎などの疾患が改善されることもあります。このように予防矯正は歯並びを整えるのみならず、全身の健康維持にも寄与します。
後戻りしにくい
矯正治療後に歯並びが元の状態に戻ってしまうことを後戻りと言います。予防矯正では後戻りが起こることが滅多にありません。これは、予防矯正ではトレーニングの継続により歯並びを悪化させる根本的原因を解消することができるからです。
鼻の疾患や形状による歯への影響
鼻づまりや鼻炎によって鼻呼吸に支障をきたすお子さまが多数いますが、鼻の形成異常や咽頭扁桃肥大症(アデノイド肥大)などが原因となる場合もあります。
この場合、口呼吸が誘発され、歯並びや顔面の成長・成育が阻害される場合があります。